2008年10月17日
トリーター:島津

ベニクラゲの話

ベニクラゲは「不老不死」のクラゲとして有名で、若返りを繰り返しおこなうことができます。
外敵に襲われて傷ついたり、環境が悪化して生きてゆけない時、泳げなくなって海底に沈み、体全体が団子のような塊になります。
この塊はキチン質の膜を全体におおい、そのまま海底の堅いものに付着します。
そして体中から根のようなものを伸ばします。
その後、茎のようなものを 1本だけ上に伸ばし、先端に花のような構造を作ります。
ここから若返ったポリプが誕生します。

ポリプは餌をとりながら栄養を体全体に送り、根はさらに方々に広がってポリプが生まれます。
海水温が上昇すると、茎に柄ができてその先にクラゲ芽が 1個できます。
やがて茎を離れ直径 1mmくらいのクラゲとして泳ぎ始めます。

なぜ繰り返し若返るのでしょう。
普通の動物の場合、いったん分化し終わった細胞が分裂を起こすことはありません。
ベニクラゲは分化が終わった細胞を分裂させることができ、さらに細胞が用途に合わせ生まれ変わることができるのです。

ベニクラゲベニクラゲ

クラゲファンタジーホール

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