2009年04月12日
トリーター:植田

東京湾奥品川あたりの海岸動物


きのうは関東地方ではとても良い天気で、しかもお昼頃に潮が最も引く最干潮時刻を迎えるので、多くの人が潮干狩りなど海辺の行楽に出かけたことだろうと思います。

私も休みを利用して、かねてから岸壁に付着している生き物を観察していた都内の品川近くの海辺に観察に出向きました。
そこで見つかったものは、東南アジアからやって来たミドリイガイ、ニュージーランドからやって来たコウロエンカワヒバリガイ、西インド諸島からやって来たイガイダマシ、北アメリカからやって来たシマメノウフネガイといった外来の貝たちが続々出てきました。

そしてその中にもう 1種類、ホンビノスガイという比較的新参の外来二枚貝も見つけることができました。

この貝はもともと北アメリカの東海岸沿いの浅い海に暮らしていた種類で、日本には1990年代の終わり頃、船に乗ってこどもが運ばれてきたのではないかと考えられています。
ちょうどアサリが採れるくらいの浅い海底で、泥にほとんど全身をうずめて生活しています。
潮干狩りでもアサリに混じって採れることがあるようです。
しかし有機物による水の汚れには強いらしく、泥に混じった有機物が変化して硫化水素を発生するような環境でもしっかり生きて行くことができるようです。

原産地のアメリカではクラムチャウダーの材料として珍重されるそうで、最近では泥抜きをした個体が「シロハマグリ」などと称して販売されることもあるようです。

ミドリイガイミドリイガイ

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