2010年07月27日
トリーター:北嶋

南からのお客さま


今年は異様に暑い。
海水温もぬるま湯のようにあったかいです。
それもそのはず。今年は南からの海流「黒潮」が相模湾に例年ないくらい接近しているのです。
おかげで、普段は相模湾ではめったにお目にかかれないような珍客に出会うこともしばしば。
今月頭には小田原の定置網にオサガメ(日本近海でみられることすら珍しい!)がはいったり、千葉にジンベイザメが現れたりしています。
そんな大きな生き物と一緒にくっついてやってくる魚がいます。
コバンザメです。
つい先日も大きな回遊魚のおまけでちいさなコバンザメが水族館へやってきました。
体長約 4cm。これだけ小さいとまるで寄生虫のようです。
しかし、もう立派に吸盤があり、目つき顔つきはしっかりコバンザメです。

さて、ここでふと疑問が。
コバンザメって生まれた時から吸盤があるの??
飼育事務室で根本トリーターと小谷野トリーターが稚魚図鑑を持ち出して調べ始めました。
「ふ化したときは吸盤はなく、胸びれの上あたりの皮がだんだん変化して吸盤に・・・ それが頭の上へ移動する」
とのこと。体長 4cmくらいで吸盤が完成するらしいので、このコはいっちょまえに「小判」ザメになったばかりでしょうか。
まだ小さすぎて展示水槽には出していませんが、大きくなったら大水槽にデビュー。
そして、最近uogokoroでも調子の良いキューちゃんのように一緒に泳げる日を夢見ています。

コバンザメコバンザメ

uogokoro(うおゴコロ)

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