2011年08月26日
トリーター:櫻井

今週のおすすめ


今週のおすすめは 3種類。
現在相模湾大水槽で暮らしている、ぜひご覧いただきたい生物をご紹介します。
なかには展示としては非常に珍しく、長期飼育が難しい為なるべく早めに見に来ていただきたい生物もいます!

まずはツチホゼリ
“えのすい”通の方は
「あれ!?何で大水槽に・・・?」
と思われた方もいるかも知れません。
このツチホゼリはつい先日まで、暖かい海ゾーンに展示されていました。
展示変更に伴い、今までいた何十倍も大きな相模湾大水槽にお引越しをしてきたわけです。
ツチホゼリは暖かい海のサンゴ礁域や岩礁域などに生息し、相模湾ではちょっと珍しい種です。
大きな水槽に移ってのびのびするかと思いきや、クマノミたちがいる浅瀬でおどおどしています。
まだ慣れていないようですが、今に相模湾大水槽の中でお気に入りの場所を見つけつつ、自由気ままにあっちへ行ったりこっちへ行ったり、我が物顔で暮らし始めることでしょう。

次はセンニンフグ
こちらも稀に漁師さんの網にかかるものの、相模湾ではまずまず珍しい種です。
このセンニンフグはつい先日、小田原の定置網に乗船していただいてきたものです。
にゅーっと伸びた細長い体はフグらしくなく、しかしひょーっと伸びた愛嬌のある顔を見ると確かにフグです。
何といったら良いか・・・、
クサフグやトラフグなどに見慣れた方ですと、「体型のバランスが悪いフグ」という表現が合うかも知れません。
非常に面白いフグですので一見の価値ありです。

最後にバラムツ
深海性の魚ですが、鉛直移動により浅瀬にも浮上してくるため、漁師さんの網にかかったりします。
こちらもセンニンフグ同様、小田原の定置網にかかったものです。
顔は極悪非道(?)でまさに深海魚そのものといった顔をしています。かっこいいです。
うろこは棘状に硬くなっており、素手で触るのは非常に危険です。
ダイバーとして水槽内に潜る際には、接触は避けなければならず気を使います(意外とぼけーっと泳いでいるのです・・・)。
バラムツは知る人ぞ知る、といったところでしょうか。
釣りではバラムツをターゲットにもするそうです。
しかしこの魚、非常に美味ですが人体で消化できない成分(ワックスエステル)を多く含み、食品衛生法に基づき販売は禁止されています。
従って定置網で獲れても市場に出回ることはありません。

※バラムツの展示は終了しています。

ツチホゼリツチホゼリバラムツバラムツ

相模湾ゾーン

RSS