2012年08月27日
トリーター:唐亀

コミュニケーション


仲間同士でコミュニケーションをとる方法には決まった動作があるものです。
バンドウイルカを見ていると、仲の良いイルカ同士や親子で泳いでいると、胸びれで相手の体をさするようなしぐさをすることがあります。
これは「ラビング」といいます。
野生のイルカでも観察されている行動で、ニホンザルなどの毛づくろいと同じような意味合いのようです。

魚は互いに接触的なコミュニケーションはあまり見られないのですが、決まった動きでコミュニケーションをとるものがあります。
縄張り争いや単なる排除としての攻撃であれば、噛みつく、体当たりなど解りやすい行動をとりますが・・・。

相模湾大水槽の横に並ぶ沿岸水槽群。
そこにウマヅラハギがいます。
ウマヅラハギはカワハギの近縁で、食用としてはカワハギとして売られていたりするのですが、本家カワハギでは観察したことのない方法でコミュニケーションをとっています。
彼らの背びれのトゲは遊離して、頭の上にある角のように見えます。これは立てたり寝かせたりできるのですが、これを動かすことでコミュニケーションをとっているようです。
仲間に近寄り、ゆっくりトゲを動かすと、それに答えるようにトゲを動かすのです。
トゲの付け根に黄色い部分があり、手旗信号のようで面白いです。
よく見ていると微妙に速さが違っていて、会話している?と思ってしまいます。

アマモには、やはりカワハギの仲間のアミメハギがいます。
こちらは尾びれを使います。
黒に黄色の模様の尾びれを扇子のように広げ、そのままくいっと上に起こすのです。
本当に扇子を振っているように見えます。
どちらもそれほど頻繁におこなっている訳ではありませんが、お時間がありましたら一寸観察してみてください。

コミュニケーションといえば私、先日うおゴコロに復活いたしました。
まだ一部怖々おこなっている部分もありますが、みんな、元気に迎えてくれました。
ドンとフララのまとわりつき方がアップしていてびっくり。
フララは懐に入ってきたり、ぴったりついてまわったり。
動作ではコミュニケーションをとれませんが、直接行動でコミュニケーションをとっているというところでしょうか。
これだから止められないんですよね。

ウマヅラハギウマヅラハギ

相模湾ゾーン

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