2013年01月11日
トリーター:櫻井

今週のおすすめ


今週はハナガサクラゲをお薦めします。
現在ハナガサクラゲは、普段タコクラゲが不動で陣取っているクラゲファンタジーホール入口の水槽で展示しています。
まれに江の島の漁師さんの刺網にかかり、非常に立派であった為今回の展示となりました。
水深 100mくらいのやや深場に生息しているクラゲです。

ハナガサクラゲの名前の由来は、花笠だそうです。
山形育ちの私にとっては、なるほどなと思わざるを得ません。
ハナガサクラゲを見ていると、20年ほど前の、小学校の体育や運動会でよく踊った花笠音頭のかすかな記憶が蘇ってきます。

そこで、花笠音頭で用いる花笠を改めて調べてみると・・・、
ハナガサクラゲの方がかなりゴージャス・・・!
ぴろんぴろんと伸びた触手がとてもきれいです。
花笠はゴージャスすぎると踊りに支障が出ますが、ハナガサクラゲのぴろんぴろんはあくまで触手です。
捕食や外敵から身を守る為に大切な器官なわけですね。

さてこのハナガサクラゲですが、ご覧いただきますと潰れたスライムのように底の方でへにゃっています。
良く見るとぐねぐね動いています。
クラゲファンタジーホール内の他のクラゲと比べると躍動感がない・・・。

でも安心してください。そういう生態なのです。
弱っているわけではありません。
普段は岩などにへばりついて、摂餌の時や夜間に水中を漂います。
当館のハナガサクラゲも、夜間浮遊している姿が見られます。
カサから出た白とピンクのぴろんぴろんがお薦めです。
夜間踊り疲れて休んでいるハナガサも、とてもきれいですよ。
「ハアー、ヤッショーマカショ!」
と水槽の中から聞こえてきそうです。

ハナガサクラゲハナガサクラゲ

クラゲファンタジーホール

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