2013年02月09日
トリーター:岩崎

ネコザメいつの間に!?


ネコザメの産卵がピークを迎えています。
相模湾大水槽に潜水していると、ついさっきまで何もなかった場所にやわらかくて透明感のある生みたてほやほやの卵が転がっていて
「えーっ!いつの間に!?」
とびっくりすることがしばしばあります。
どんなようすで産卵するのでしょうか?
一度見てみたいのですがなかなかその瞬間をとらえさせてくれません。

最近ネコザメの卵についておもしろいことを教えてもらいました。
水中でドリルのような卵の先端を押すとクルクル回転しながら進むのです。
初めて見た時には
「なにこれ!なんで回るの!?」
といった感じでほんとうに驚きました。
タッチプールに卵の殻を展示していますのでぜひ試してみてください。

最後にもう一つ、ネコザメとマダイ、水中カメラマンの知られざる攻防についてお話ししましょう。
ダイビングショー「フィンズ」では最後に魚が水中で食べる時に出す音を紹介するシーンがあるのですが、魚たちがお腹いっぱいで誰も食べに来てくれない場合があります。
そんなさびしいエンディングを迎えてしまいそうな時、頼りになるのがネコザメです。
もぐもぐおいしそうに餌をほおばるネコザメが、きっちりショーを締めくくってくれるのです。

ところが「海老で鯛を釣る」との諺があるように、マダイも餌のエビが大好物。
エビを横取りしようと虎視眈眈とネコザメのそばで待ち構えています。

ネコザメもエビをタイにとられてはたまりません。
ダイバーが近づくと今にもとびついてくるような感じで接近してきます。
うかつに手を出すとエビといっしょに指ごとかぶりつかれてしまいます。
ネコザメは咬む力が強いので、指を咬まれるとけっこう痛くてダイバーもたまりません。

タイに横取りされず、指を咬まれず、ネコザメがエビを吸い込んでもぐもぐほおばる瞬間をカメラに収める。
技術と度胸、集中力が必要な緊迫の一瞬!

はたしてダイバーのミッションは成功するのでしょうか?
ドラマの結末は“えのすい”で!
ご来場をお待ちしています。

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フィンズ

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