2013年07月19日
トリーター:伊藤

クラゲ生態展示の試み

サカサクラゲサカサクラゲ

いよいよ夏のクラゲ展も本格的に始まります。
新しい展示ブースやクラゲタッチプールに加え、ぜひ注目いただきたいのが、常設水槽内でチャレンジするクラゲの生態展示です。

クラゲの展示飼育といえば、障害物や砂を全く入れない、水だけの水槽(いわゆるベアタンク)が主流でした。
今回は、3種類のクラゲを、より生息地に近い環境で展示しようという試みです。

カギノテクラゲが相模の海ゾーン「アマモ水槽」に、ハナガサクラゲが深海コーナー「エビスダイ水槽」に、そしてサカサクラゲが暖かい海ゾーン「マングローブ水槽」に登場です。どれも今までの「ブルー一色の世界」での展示と異なり、野外での生息状況を彷彿とさせる趣があります。

私が手掛けたマングローブ水槽についてご案内しますと、水槽内に簡素な仕切りを付けて、魚などに突かれたりしないようにしたスペースと、仕切りの外側のオープンスペースにそれぞれ入れて、数日前から観察を続けています。流木に張り付いたり、砂の表面でバフバフやっていたり、なかなか興味深いです。
クラゲは魚やカニの大好物でもあります。クラゲをつついてしまいそうなスミゾメスズメダイや、ハマギギの仲間には一時、ご退場頂きました。この状態で、慎重に同居相手を見極めたいと思います。今、写真を撮れば、野生さながらのサカサクラゲのショットが得られますよ(フラッシュ禁止です)。

太平洋

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