2018年02月18日
トリーター:倉形

なわばり

“えのすい”で飼育しているフンボルトペンギンは、全部で 22羽います。
このペンギンたち、それぞれになわばりがあります。ほぼペアでなわばりを主張します。
ペアでなわばりを主張するといいましたが、全部がオスとメスのペアでは無く、メスとメスの仲良しペアもいます。
朝まだ開館する前、私たちトリーターが掃除を始めるまでは、大体全羽自分のなわばりで休んでいます。
掃除が始まり出すとペンギンたちも仕方なく自分たちのなわばりを離れ、しぶしぶプールに入り、水中で羽繕いを始めます。
現在、陸場の中央付近に設置している巣箱では、卵を 1個抱いているペアがいます。
朝の掃除時、離れたところからそっと覗くと 2羽で仲良く巣箱でいる時もあれば、どちらか 1羽が卵を抱いている時とそれぞれです。
当然、魚が貰える時間になるとペアで卵を交替で抱いて魚を食べに来ます。
時々お腹が空き過ぎてしまい、1羽が抱いていた卵を放置して巣箱から出てきてしまうことがありますが、先に魚を食べ終わった親ペンギンが慌てて卵を抱くような場面もあります。
卵を抱いている親ペンギンたちは、日頃よりも神経質になっているため、他のペンギンたちや私たちトリーターが巣箱に近寄り過ぎると巣箱から身を乗り出して嘴で突いて近寄らないでくださいといわんばかりに警告して来ます。
普段、穏やかペンギンたちでも卵を抱いた瞬間から親としての自覚が芽生え、必死で卵をふ化させ、子育てをしようとする姿勢に人間である私たちも見習うべき部分があるように思います。

ぜひみなさん、卵を温めているペンギンたちのようすや、ペンギンショー「ペングィーン!」を見に来てください。

ペンギン・アザラシ

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