2016年11月10日

西部北太平洋調査航海(1)航海日誌1日目

  • 期間:2016年11月10日~11月25日
  • 場所:西部北太平洋
  • 目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」
  • 担当:杉村
「よこすか」ブリッジより「よこすか」ブリッジより


みなさん!こんにちは!!
本日、豊洲市場対岸の晴海埠頭より調査航海(YK16-16)に出発しました!
航海番号の「YK」といえば支援母船「よこすか」のイニシャルです。
支援母船「よこすか」といえば、「しんかい6500:通称6K」の母船として知られている調査船ですよね。
6Kは現在、JAMSTECの横須賀本部で機器の調整中ですので、今回はいつもの潜水艇を使った調査とは少し違った航海です。

近年、大気から海洋への二酸化炭素 CO2の吸収による海洋の酸性化の進行が危ぶまれていますが、今回は海洋の水質や棲息しているプランクトンなどを調査することで海洋の酸性化の進行状況やその影響を明らかにしていこうという調査航海に参加しています。
CTD(塩分や水温など計測する機器)やプランクトンネットなどを使った調査です。
今回の調査海域は、西部北太平洋ということで北方領土の沖合あたりだと思ってください。
調査海域までは3~4日ほどかかる予定で、全行程16日間の長丁場です。

これまで相模湾、小笠原、沖縄など比較的暖かい場所での調査に参加してきた私ですが、「北の海」は初めてです。
「北の海」の寒さがどのようなものか・・・、
し・か・も海が荒れているらしい。。。です。
※「低気圧の墓場」ともいわれているとか・・・

どのような調査になるのか、航海には大分慣れてきた私ですが正直不安です。
その反面、どのような海なのか?どのような生物たち(クラゲやプランクトン、魚類などなど。。。)に出会えるのか?とても楽しみなことも確かです。
何時になっても、「初めて」はドキドキですね。

この海域では、クリオネなどの翼足類という脚が翼のようになっている貝の仲間などが採集されるそうです。
クラゲにも出会えそうですね。

さあ、きょうは粗方水槽などの設置も終わりましたのでこれからの長い航海に備えて、早めに休みを取りたいと思います。

きょうから25日まで、ちょっと長いですがどうぞ航海日誌にお付き合いいただけましたら嬉しいです。

ではでは、初日はここまで。


6Kの格納庫に収まった冷蔵機能付きコンテナラボ



11月7日のコンテナの積み込みのようす(巨大なクレーンで積み込む)


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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