2020年06月15日
トリーター:佐野

血を数える

餌待ちアオウミガメ餌待ちアオウミガメ

今年度からウミガメの定期採血を、データ数の少ない個体でも始めることになりました。
さらに新たに血球数を数える道具も揃え、今まで外の業者さんにお願いして数えてもらっていた血球も、館内で数えられるようになりました。

ウミガメの血液を顕微鏡で見てみるとこんな感じです。


血液を顕微鏡で見ると

たくさんあるチョコマシュマロの断面のようなものが、赤血球です。
体中に酸素を運んでくれます。
私たち哺乳類の場合はこの真ん中の核(チョコの部分)が無いのですが、爬虫類や鳥類ではこの核があるので、初めて見た時はとてもびっくりしました。

大きな梅干しのようなものが白血球です。
具合が悪くなったりすると増えるので、要注目な血球です。
この白血球の見分け方に、最近苦しまされています。
血液を見るためのスライドの出来によっては、赤血球の膜が破れ、核だけが外に出て白血球のように見えてしまったり、血を固めるための血小板に似ていたり、はたまたゴミが混じってしまったりなど、血球カウント Lv.1 の私にはなかなか難しい作業です。
乱視も手伝って長時間見ていると、それはもうたくさんの血球が見えてきてしまうのです。
時々隠れ〇ッキー的なものを見つけると、何かいいことがあるような気もしてきてしまいます。


隠れなんとか見つかりますか?

ともあれ、動物たちの健康の指標でありますので、修行して開眼できるよう頑張ります。

ウミガメの浜辺

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