2020年06月23日
トリーター:加登岡

続・次の新展示に向けて

みなさん、こんにちは。
戸倉トリーターが5月15日に、トリーター日誌で「次の新展示に向けて」と書いたので、その後をお伝えしたいと思います。

新展示で目指したものは沖縄の水深の浅い場所の再現です。
まずはどんな生物がいるのかを調べました。
(かなり昔になりますが、個人で沖縄に行ったときに、スキューバダイビングや磯遊びをしたので、その記憶を思い出しながら展示を考えました。まだ大学1年生の頃・・・もう10年以上も前か・・・)。

その時に一番衝撃を受けたのはカクレクマノミとイソギンチャクがなんと、膝ほどの深さの浅い所にいたことです。
その当時はもっと深い場所で、タンクを背負って潜らないと見られないと思っていたので、印象に残っています。
そんな環境を再現できれば良いなと考えました。


カクレクマノミと隠れ家になったハタゴイソギンチャク

まず、飼育する生物をどうするか考えたときに、魚よりも無脊椎動物を多く入れようということになりました。
そのため、新展示前にいた魚たちは違う水槽に引越しとなりました(バックヤードを経て、現在はトロピカル水槽にいます)。
ただ、前の水槽から変わらぬ生物も。
こやつらは岩崎トリータ-の捕獲大作戦から逃げ切った猛者たちです。

ムラサメモンガラやイトマンクロユリハゼ、ホンソメワケベラの3種は隠れるのが上手です。そのため今でも悠々と水槽を泳いでいます。ただ、この3種類も沖縄に生息しているので問題なし。
新たに仲間入りしたのはカワテブクロやアカミシキリ、ハタゴイソギンチャクなどの無脊椎動物。魚はこちらも隠れるのが上手なフタイロカエルウオなどです。


隠れ家を選んでいるフタイロカエルウオ

隠れ上手が集まってしまった感じもしますが、一番隠れるのが上手いのはナマコの仲間で、リュウキュウフジナマコです。
こちらも新たに入った仲間ですが、水槽に入れてから約1カ月たって、私がお目にかかれたのは3回だけ…
本当は解説版で紹介したかったのですが、写真も撮れない状況です。
栗色のトゲトゲしたナマコなので見つけられたらラッキーかも。

沖縄をイメージしたら隠れる生物が多くなってしまいましたが、カクレクマノミがいる水槽が目印ですので、ぜひ探してみてください。


PS.
前回の日誌で作製したサメの顎が完成しました。乾燥したら思った以上に顎が開いてしまいました。もう少し固定をしっかりすればよかったかなと反省です。次回は入れ歯洗浄剤を使ってみようと思います。


コロザメの顎標本

太平洋

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