2021年07月11日
トリーター:加登岡

展示更新情報!

みなさん こんにちは。
久しぶりですが「展示更新情報!」をお届けしたいと思います!!

今回は「皇室ご一家の生物学ご研究」にて、共生ハゼの展示を更新したのでご紹介します。

ヤシャハゼ
ハゼ亜目 ハゼ科
学名:Stonogobiops yasha


日本では伊豆半島や紀伊半島、小笠原諸島、沖縄などの暖かい海に生息している、テッポウエビと共生するハゼの仲間です。
ヤシャハゼは雌雄を腹鰭の模様で見分けることができ、腹鰭の先端が黒くなるものがオス、黒くならないのがメスです(写真の個体は手前がメス、奥がオス)。
コトブキテッポウエビが作った巣穴で生活し、外敵がいないか巣穴の周りを偵察して、敵を発見すると一目散に巣穴に隠れてしまいます。
警戒心が強いため、展示では常に巣穴に隠れてしまい みなさまにご覧いただけないのではと、はらはらドキドキしていました。
そのため、ちょっと人為的に巣穴を作りやすい場所を作って調整しています。


また、横からようすが観察できるようにもしてみました。
これらは生き物たちの気分次第で変わってしまうことがありますが、今の所狙っていた位置にいてくれ、表にもよく出てきています。

共生ハゼは数多くいますが、その中から今回ヤシャハゼを選んだ経緯としては上皇陛下が和名を提唱されているからです。
展示場所の「皇室ご一家の生物学ご研究」にまさにピッタリです。

あとは私がこのヤシャハゼが好きだからです。
この模様にフォルムどうですか? かっこよくないですか?
私が高校生の時に、家で海水魚の飼育をしていましたが、その頃にいつか飼いたいと憧れていたのがヤシャハゼでした。
しかし、その当時は結局飼えず、何年もたって今こうやって飼育できていることに感慨深いものがあります。



この水槽にはテッポウエビとヤシャハゼの巣穴に一緒になって巣穴に隠れるスミゾメハナハゼというハゼもいます。
ヤシャハゼの体長の倍以上ありますが、こちらの方が警戒心が強く なかなか姿を見ることができません。
難易度は高いですが探してみてください。

ぜひ、共生ハゼの生態を観察ください。

皇室ご一家の生物学ご研究

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