2008年08月29日
トリーター:岩崎

真夏を迎える海

まだ 8月ですがすっかり秋の気配が漂っていますね。
陸上の「夏」は終わりを告げようとしていますが、海の中ではこれから「真夏」を迎えようとしています。

海水は陸地に比べて比熱が高いので、温まりにくく冷めにくい性質をしています。
太陽の熱で温められた陸地では 8月に高温のピークを迎えますが、海中では 9月頃に高温のピークがやってきます。

相模湾には南西方面から暖かな黒潮が流れこんできますが、この海流に乗ってはるばる熱帯方面からカラフルな熱帯魚の稚魚たちが運ばれてきます。
海水温度が高いこの時期は、熱帯性の魚たちも相模湾周辺の磯や防波堤付近に定着することができます。

このような熱帯魚たちは、海水温度が下がる冬を越えることができないことから「死滅回遊魚」とよばれています。

9月から 10月頃は相模湾でも色鮮やかな熱帯魚たちを観察できる絶好の機会です。
はかなく短い命の輝き。
秋晴れの日には、近く海に熱帯からの贈り物を探しに出かけてみてはいかがでしょうか?

フウライチョウチョウウオの幼魚フウライチョウチョウウオの幼魚

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