2009年01月04日
トリーター:寺沢

アザラシの数をかぞえるということ

ゴマフアザラシゴマフアザラシ

今年もまた、この時期がやってきた。
北は北海道から、南は九州まで、ゴマフアザラシを求めて全国行脚する。
日本の水族館や動物園で飼育している、アザラシの数をかぞえる年次調査。

水族館、動物園ごとに担当種が決められており、当館はゴマフアザラシ。

前年に飼育していた一覧表をそれぞれに配布して、生存の有無、新規個体(出生、保護、移動)などを加除してもらう、いわばゴマフアザラシ版の戸籍台帳といえば、分かり易いかもしれない。
正確には、数だけではなく、親子関係なども調べ、それぞれのアザラシに番号を付ける、血統登録だ。

急いではいけない。
かつて用意周到、12月半ばに一覧表を送ったら、ご丁寧にも二、三日で送り返してきた輩が二名。
『ったく、もー、仕事を増やすな!』
の言葉をのみこみ、
「ちょっと早かったですねー」
と、やんわり諭して、再発送。

間違えてはいけない。
50近くの水族館や動物園に発送するため、A水族館にB動物園の資料を入れ間違えただけで一大事。
これまでに発送時のミスはないが、送られてきたデータ集計時の二重登録は時として起こる。
スポーツの永久欠番が努力の賜物、栄光の極みなら、血統登録の欠番は恥の産物、負の遺産。

年が変わり、すでにいくつかから回答があった。
ここからが肝心。

関連日誌
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ペンギン・アザラシ

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