2009年01月13日
トリーター:崎山

日本動物園水族館教育研究会


日本国内の多くの動物園や水族館は(社)日本動物園水族館協会という組織をつくって、動物保護のことを考えたり、動物園や水族館をよくしていくことを考えたり、働いている職員の知識・技術向上を図ったりするなどなどのいろいろな取り組みをしています。
そういった取り組みのひとつに「日本動物園水族館教育研究会」という会合があります。
この会は、1975年に日本の動物園に勤務する教育活動に熱心な数名の職員有志によって結成された団体です。

先日、横浜の上郷 森の家で開催されたので参加してきました。
「動物園水族館」とついていますが、参加者は動物園水族館の職員だけではなく、動物園や水族館での教育活動に興味を持っていたり、実際に活動している学校の教員や大学の先生、NPOなどさまざまでした。
私は今回がはじめての参加でした。
地域との連携、学校教育、フィールドを活用した活動、ボランティア、展示などの問題についての発表やワークショップをおこない、活発な意見交換がおこなわれていました。
教育活動は動物園水族館では重要な課題であり、各園館の存在意義に関わるところでもあります。
会のどこかで出た話ですが、昔は動物園や水族館で働こうとする人は、とにかく「生き物のことが好きで生き物を扱いたい」人が多かったけれど、最近は「生き物のすばらしさをたくさんの方に伝えたい」からこの仕事に就きたい、という人が増えてきた、ということです。
職員の肩書きもかつては「飼育」だけだったのが、今では「展示」、「教育」、「普及」、「企画」とさまざまな名称がついています。
働く職員も運営・経営する側も徐々に変化・発展をしているということでしょう。

さて、私はこの会で、昨年夏に開催した「深海生物展」での展示の試みについてお話してきました。
質問を受けた中で多かったのが、そのとき展示に使った「プラスティネーション」のことです。
人体の展示で話題になったものですが、乾燥状態で保存できる、触ることができる標本ということで、昨年ダイオウグソクムシなど深海生物のプラスティネーションを作ってもらいました。
そのときはみなさんに触ってもらいました。
また何かの機会で紹介したいアイテムの一つです。

深海生物のプラスティネーション深海生物のプラスティネーション

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