2009年10月09日
トリーター:島津

バイオロギングの話


バイオロギングとは動物の生態を研究している分野のことで「バイオ」とは「生き物」、ロギングは「記録をとる」を組み合わせた和製英語です。
以前、熊に発信機を付け、行動範囲を調べるところをテレビで見たことがあるのですが、今ではデーターロガーがデジタルで小型化しているため、いろいろな動物につけることができるようになりました。当館でもアオウミガメに取り付け、どれくらい日光浴をするか調べています。

魚にも付けられるようになり、サケに取り付けてどう行動するか調べた結果があります。
ベーリング海でサケに装着し、日本までの行動を調べたら、日本に行く海流に乗り、毎日昼間は食事をとることに費やしてまっすぐ進み、迷わないで日本まできます。
そして沿岸に近づくと水面と海底を行ったり来たりして川のにおいを探し、母川が見つかると遡上します。

深くて流れが緩やかな場所で休憩しながら産卵場まで行き、一週間で 3~ 6回産卵します。産卵の瞬間は 10秒程度で、5~ 7秒心拍が停止します。その後、力尽き一生を終えます。

アオウミガメアオウミガメ

ウミガメの浜辺

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