2009年11月27日
トリーター:足立


寒くなりました。きょうの藤沢市(新江ノ島水族館の所在市)は、最低気温 9℃、最高気温 20℃とのことです。水族館に汲み上げている海水の今朝の水温は、18.7℃でした。
日々生活している中で、温度の情報を耳にしない日はまずありません。
水族館の仕事においても、温度管理は重要かつ基本事項です。水温管理がいい加減では、魚も病気になってしまいますし、クラゲの人工繁殖も上手くいきません。

さて、そのように大切な温度ですが、私たちが普通使っている温度の単位は「℃」です。
例えば、「 15℃」と書いたら、読み方は「摂氏 15度」あるいは「 15度シー」となりますが、この「摂氏」とか「シー」は、この温度の考案者である、スェーデンの天文学者セルシウス(Celsius漢字で書くと、摂爾修斯)を示すものです。
セルシウス博士は、1気圧下(普通の地上)で水が氷になる温度を 0度、水が沸騰して水蒸気になる温度を 100度として、その間を100等分し、世界最初の実用的温度計を提唱しました。
そのセルシウスさんのお誕生日が 1701年のきょう 11月27日なのです。
セルシウス温度のほか、これとは別に、ドイツの物理学者ファーレンハイト(Fahrenheit漢字で書くと、華倫海特)の定義による「華氏温度」も、英語圏の国ではよく使われており、「℃(度シー)」の代わりに「°F(度エフ)」と表記します。
華氏温度といえば、レイ・ブラッドベリのSF「華氏 451度」。
私はこの不思議なタイトルに惹かれて読んでみました。
華氏 451度は、紙が自然発火する温度。摂氏で表すと 233度。読書の秋は過ぎてしまいましたが、ご興味を持たれた方は、読んでみてはいかがでしょうか。

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