2010年06月07日
トリーター:戸倉

痛みを感じないのかな??


“し~っ!!”(静かに!)

あまり刺激を与えないように・・
いつもと同じ、同じ~~

(とイルカの尾びれを静かに持って・・)

体温計のセンサーが肛門に挿入されて、
イルカの「気持ち」がそっちに行っている内に・・

尾びれに針を刺しちゃって~~!!
  :
「いくよ!」
  :
“プスッ”
  :
  :
「ん!」
  :
「ん?」
  :
「あれ?」

「おや??」全く気にしてないみたい!
「やっぱり、カマイルカって針を刺されることに関しては、
 痛みを感じていないのかな??」

先日、私の担当しているカマイルカ「セブン」(♂)が約 9か月半振りに「採血」をすることができました!!
そう、以前はおこなっていたのですが、何らかの刺激(ショック)によって、尾びれを持つことができなくなってしまっていたのです。(拒否してしまうのです)
それから、地道なトレーニングが再開され、「尾びれを触ること」からOKだよ!と教えて、徐々に持つことができるようになり、先月約 8か月振りに「体温測定」が復活し、今月の「採血」に至ったのでした。

カマイルカは約 2mほどの小型のイルカですが、それでも尾びれを瞬間的に振る力はすさまじく、バンドウイルカのそれより速く、又「振るぞ!」という兆候(前ぶれ)が解りにくいのも特徴です。以前その尾びれを持ったままプールに落ちたこともあるほどです。( 80㎏オーバーの私が・・・)

なので、刺激を与えないように、人間の緊張が尾びれを持つ「手」からイルカに、さとられないように・・ (「採血をしなくちゃ!」と人間がいだく緊張感をイルカは人の表情や手の温度などから「何かいつもと違う!」と察知しているのかな?と感じることが多々あります。)平常心を保ちつつ、かつスピーディーに的確に進める必要があるのです。

しかし、どうもカマイルカは「針を刺されること」に関しては、「鈍感」な感じなのです。他のイルカでは、針を刺した瞬間に“パッァンッ”と尾を振ってしまうことがあるのですが、カマイルカに関しては、その限りでは無く、長年の経験から・・針を刺すのは大丈夫なんだよ!」という定説ができつつあるほどです。いずれにしても、体温測定・採血が復帰できて良かったです。
今度は体重測定をおこなわなくてはなりません。(「セブン」はまだ 1度もできていないので・・)

ちなみに・・
*イルカたちのこのような健康管理のようすは“運が良ければ”見れるかも!?
・体温測定は、毎朝 9:00~ 9:30頃と夕方、1日 2回各プールで。
・体重測定は、毎月曜日 9:00頃~(雨天中止)ショーステージで。
・採血は 1頭につき、月に 1度( 9:00頃~)なので、見れたらラッキー!
見れるかどうか?運試し・・してみる?

カマイルカ「セブン」カマイルカ「セブン」

イルカショースタジアム

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