2011年01月28日
トリーター:伊藤

リクガメのヘビクビガメ


今回のテーマ水槽もあと 3日です。
「ウサギとカメ」ご覧いただけたでしょうか。
展示があとわずかなので、ここらで「ヒラタヘビクビガメ」を紹介しておきます。
頭が赤っぽいので「ズアカヘビクビガメ」もしくは学名から「プラテミス」と呼ばれます。
非常にマニアックな亀ですが、亀らしくない珍しい特徴のオンパレードなのです。
いくつか紹介します。

名前はヘビクビですが、いうほど長くありません。
それより気になるのがベッコリへこんだ甲らです。
本種にとってはこれが正常です。
数あるカメの中でも、3指に入る「ベッコリ度」です。
首の引っ込め方はクサガメなどと異なり、「くの字」に折りたたむヘビクビスタイルです。
餌を食べる時に曲げた首をジャブパンチのように繰り出しながら食べるのが面白いです。

本種は陸でよく活動するヘビクビです。
ヘビクビのほとんどは、泳ぎがたくみで、水中でクビナガリュウのような暮らし?をしていますが、本種は泳ぎがあまりじょうずではありません。
代わりに、土に潜ったり、太い枝によじ登ったりと、ヘビクビらしからぬ動きを見せてくれます。
展示でも何度か植物の植えてあるプランターによじ登って、バニーカクタス(サボテン)の耳をへし折ってくれました・・・ 。
気分がノッているときに餌を水中に落とすと、結構なスピードでスタタっと走り寄って来ます。
本種の本気の走りは、餌を与える飼育係だけが見ることができる特権ですね。

と、なかなかじょうずに魅力を紹介できませんでしたが・・・
あまり見られない種であることは確かです。
もしこれからご来館いただく方は、本種の渋い珍しさを一目ご覧ください。

とっても不思議なプラテミスとっても不思議なプラテミス

テーマ水槽

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