2011年07月07日
トリーター:鈴木

旬の水槽に夏がきました

きょうは七夕ですね。
年に一度、離れ離れになった織姫と彦星が天の川を渡って逢うことを許された特別な日です。
自分の書いた短冊が笹の葉とともに夜風に揺れているのを見ると、なんだか願いごとが叶いそうな気がしてきます。
みなさんはどんな七夕を過ごしましたか?

私はといいますと、まるで天の川のような群れをつくり、きらきらと輝く相模湾大水槽のマイワシを見ながら、魚たちが健康に成長するよう願いを込めた餌のイカやマグロの短冊(短冊状に細長く切ったもの)を魚たちに与えました。

七夕は毎年こんな感じです・・。

さて、本題です!
本日、旬の水槽の展示替えをおこない、夏の旬魚であるシロギスがやってきました。
この水槽は季節ごとの旬の魚を紹介する水槽で、春の旬であるコウイカに次いで、この度夏の旬のシロギスに替わりました。

キスといえば一度は聞いたことがあるかと思いますが、実は、みなさんがキスと呼んでいる魚はだいたいこのシロギスのことを指します。

では、なぜキスと呼ばれるか?
諸説ありますが、味が淡泊なところから、混じりけのないという意味の「生(き)」、体の色が淡いところから、飾り気のないという意味の「直(す)」 、よって「生直(きす)」になったといわれています。

そして、どんな生活をしているか?
海底近くの砂地などに小さな群れをつくって生活しており、甲殻類やゴカイを食べています。
危険を感じると砂に潜る習性があります。

さらに、キスの仲間は世界に 30種ほどが知られており、日本にはシロギスの他に、アオギス、モトギス、ホシギスの 4種が分布しています。

シロギスはだいたいこんな魚です。

だいたい過ぎて大変申し訳ありませんが、難しい話はさて置き、みなさんがご存知のとおり、なんといってもキスは食べると大変美味しい魚です。
フライや天ぷらはもちろん、新鮮ならば刺身も最高ですよ!

なんだか急にキスが食べたくなったみなさん、鮮魚コーナーに行く前に実際に泳ぐ生きたキスを見に来てください。
今夜食べるキスが 2倍美味しくなります。

キスを最近食べたみなさん、フライでないキスを見に来てください。みなさんが食べたのは実はこんな魚です。

魚を食べるのはちょっと苦手というみなさん、キスは一見地味ですが、透き通るような体色は見れば見るほど美しく、群れで泳ぐ姿はさらにきれいです。
きっとそんな控えめな魅力をもつキスが好きになり、食べてみようかな?という気持ちになるはずです。

ぜひ夏の旬を見に“えのすい”にお越しくださいね。

シロギスシロギス

相模湾ゾーン

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