2012年02月15日
トリーター:伊藤

ヒメツメガエルの赤ちゃん成長中


昨年の 6月のテーマ水槽で展示した「ヒメツメガエル」。
展示終了後もバックヤードでこじんまりと飼育していたのですが、この冬、めでたく繁殖してくれました。
お腹の大きなメスのウエストを締め付けるようにオスが抱き付いた状態がしばしば見られるようになり、毎朝チェックしていましたら、何度か、水面に浮かんだ小さな卵を見つけることができました。
卵はみるみる形を変えて、フグのようなかわいらしいオタマジャクシの誕生です。

最初に生まれたオタマには、赤虫や金魚の餌をすりつぶして与えてみましたが、どうもうまく育ちません。
試しにとクラゲに与えている生きたプランクトンを与えてみると、バンバン食べて、プランクトンのオレンジ色がお腹からすけて見えるほどでした。
その後、2か月ほど経つ中で、後足がはえ、前足が出てきて、一部の個体はもうすっかりカエルの姿になっています。
通常、カエルの飼育でもっとも難しいのは、オタマジャクシからカエルになったばかりの餌付けなのですが、本種は完全な水中生活者なので、そのままオタマジャクシ時代と同じように飼育しています。

今のところ、展示の予定はありませんが、ぜひこのささやかな喜びをみなさまに知っていただければと思い、こちらで紹介させていただきました。
どんな生き物でも、飼育下でうまく殖えて育ってくれると、飼育担当者としては嬉しいものです。

ヒメツメガエル(オタマ)ヒメツメガエル(オタマ)ヒメツメガエル(オタマ前足あり)ヒメツメガエル(オタマ前足あり)

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