2012年10月13日
トリーター:笠川

フクロクジュ

ヒメアンドンクラゲヒメアンドンクラゲ

何だぁ??と思った方。実はこれクラゲの名前なんです!?
えっ!七福神じゃないの!?
知っている方は、七福神の福禄寿がピンときたのではないでしょうか。
名前の由来はまさに七福神の福禄寿です。

先日、学会に参加してきました。日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会という学会です。
クラゲはプランクトンの仲間になるので、私はプランクトン学会に所属しています。そこで今回はポスター発表をしてきました。
水族館では研究も行っています。その研究の成果を展示などだけでなく、学会や論文などで発表し、世の中へ発信していっています。学会に参加すると、それぞれの分野の研究の現状が知ることができたり、また他の研究者の方々と情報交換ができたりなど、大変勉強になります。

今回は、その学会でのお話をひとつ。タイトルで出てきた“フクロクジュ”というクラゲのお話です。

このクラゲは、沖縄で見つかった日本初記録種のクラゲです。今回初めて見つかったため、和名は見つけた方が付けました。
“フクロクジュ”という名は、北里大学の大学院の学生さんが付けました。このクラゲの傘が、七福神の福禄寿のあの長い頭を思わせるところから、この名に決めたようです。実にユーモアがあってセンスを感じます。
こんな風に自分が名前を付けることができるなんて、なんともロマンがあります。と同時にすごいプレッシャーでもあります。一生呼ばれる名前ですから。我が子に名付けるのと同じです。下手な名前は付けられません。
「名は体を表す」というように、みなさん、名前からいろいろなことを想像しますよね。

残念ながらフクロクジュクラゲの展示はしていません。というより、まだどこの水族館でも展示されていないと思います。ぜひ、“えのすい”で、日本で初めて展示したいものです。

今、ファンタジーホールでは、フクロクジュクラゲと同じ立方クラゲの仲間のヒメアンドンクラゲを展示しています。
はて? ヒメアンドンとはどんなクラゲ? 実際にご覧下さい。また、改めて生き物たちの名前を見てみてください。名は体を表していますか??

クラゲファンタジーホール

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