2013年12月23日
トリーター:伊藤

魅力と欠点は紙一重

ダンゴウオダンゴウオ

きのうより、ダンゴウオの展示を開始しました。
ガッツの塊、北嶋トリーターが夜の磯で採集してくれました。タッチプールでご覧いただけます。かわいいですよ。

それともちょっと関係したお話ですが、その身体機能や性格から、水族館での展示、特に他種との同居が難しい種、というのが存在します。
同居相手をつつきまわす(エイに対するハタタテダイ)、ちょっとした隙間からも器用に逃げ出す(イワガニ類やフナムシ)、電気を出して感電させる(デンキウナギ)、のんびり屋すぎて、同居生物に餌を奪われてしまう(タツ類)、小さ過ぎる(ダンゴウオはコレ)などなどです。

改めて、この写真を見てください。



バックヤードで、ある生物を飼育していたプラスチックのケースです。
全体に無数のヒビが入り、ある日、角に大穴が開けられ、脱走していたのです。
モンハナシャコの仕業です(現在は展示していません)。

世の中に存在する動物の中でもトップクラスの美しさと、カマキリとエビを合体させたような洗練されたスタイルから、熱烈なファンを持ちます。
普通に考えれば、常に主役級として展示したい種なわけですが、折りたたまれた胸脚を瞬時に繰り出すジャブパンチで、何でも叩き割ってしまう攻撃力から、単独での展示が大原則となっています。小窓水槽がなくなった今、展示に見合う水槽がテーマ水槽くらいしか・・・。

というわけで、いつか再登場するその日まで、バックヤードで過ごしてもらいます。それまでいくつケースを破壊されることやら。どうかお手柔らかに。

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[磯のアイドル「ダンゴウオ」展示中!]

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