2014年01月21日
トリーター:杉村

しんかい2000の耐圧殻(コクピット)の中に大潜入!!

しんかい2000ののぞき窓しんかい2000ののぞき窓

深海Ⅱコーナーには、実際にパイロットのみなさんがシュミレーターとして使用したコクピットが展示されています。(これは実際に訓練に使われた本物です)
しんかい2000の耐圧殻(コクピット)は、直径約 2mほどの特殊な鉄の球体で、この中に 3名の人間が入って深海へ向かいます。
3名のうち、2名がパイロット(操縦士)とコパイロット(副操縦士)で、もう 1名が研究者です。・・・ちなみにしんかい6500も同じです。
水深 2000メートルまで約 90分、調査時間約 5時間、浮上まで約 90分、合計 8時間の間この中で過ごします。

ではこの耐圧殻の中に潜入してみましょう!
入り口は直径 50㎝ほどの重さ 30~ 40㎏はありそうな重たいハッチを開けます。
ウエスト幅 50㎝以上の方は、入れません・・・。
現在の展示設計上、ハシゴが下まで掛けられませんので腕の力でゆっくりと降りていきます。
しんかい2000の運航時の後半には、コパイロット用の操縦席は取り外されていますので、“えのすい”に展示中のしんかい2000には、すでに座席はありません。(シュミレーターには座席がまだ付いています)
操縦パネルが中央に迫り出しますが、その下には大人 3人が何とか座れる空間が有ります。
耐圧殻は球体ですから、下が平らになるようにスノコが引かれ、その上にクッションが敷き詰められています。
年代は経っていますが、まだまだ快適なクッションです。
耐圧殻の壁面には、小型モニタや様々な計器がところ狭しと並んでいます。
正面には、3つの窓。
左側ののぞき窓(外から見ると右側)は研究者用。パイロット用は右側(外からは左側)です。
研究者とパイロットが同じ目線で調査ができて、とても便利な窓位置です。
(しんかい6500は左右の窓がちょっと離れています)
直径 12㎝の小さな窓ですが、顔を近づけて覗いてみると案外視界は広く見えます。

この耐圧殻の中には、多くに人たちの歴史と思いがいっぱい詰まっています。
ちょっとした、塗料のはがれや傷などがそれを物語っています。
その中でも、こんなものが・・・・
最終潜航日につけられた記念の「らくがき?」が!!
2つも!!(初公開!!)
しんかい2000が愛されていた証です。

この歴史を私たち“えのすい”が引き継ぎます。
多くにみなさんに深海調査の歴史とその思いをいつまでも伝えていきたいと思います。

この中をみなさんにお見せできる日を夢見ております。
頑張ります。

深海Ⅱ-しんかい2000-

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