2014年03月11日
トリーター:植田

アメフラシの時期になってきました

アメフラシアメフラシ

日本は温帯にあり、四季の表情がはっきりと表れて、季節感を満喫することができます。
きょうまで、今季最強の寒気が入り込んで、朝はとても冷え込んだ日本列島ですが、季節は春へと徐々に変化していますね。

海辺でも春の訪れを知ることができます。その一つ( 1種?)が、アメフラシでしょう。
アメフラシは、海藻を主に食べながら成長します。海の中で春先には海藻がぐんぐん育ち、それを食べるアメフラシもどんどん大きくなり、気がつけば磯場や、漁港の船を上げる斜面など、あちこちで見ることができます。
これから 5月頃までどんどん大きくなり、そしてウミゾウメン(海の素麺)と呼ばれる黄色からオレンジ色のラーメンのかたまりのような卵塊(ランカイ)を生んで、その一生を終えます。
ふ化した子どもは、幼生としてプランクトンの生活を送り、その後着底し、小さなアメフラシとなって底住まいの生活に変わります。その後は大きくなるばかりです。

なぜこのようなことを書いたのかというと、本日当館のタッチプールで、体長が 15cmほどに成長したアメフラシ 1個体を見つけたからです。
誰かアメフラシをタッチプールへ入れたのか尋ねてみたところ、同僚が近くの漁港の護岸壁にくっ付いていたのを採集して入れたことが判明しました。海の中も確実に春は近づいてきています。

タッチプール

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