2014年08月22日
トリーター:冨永

~飛び入りシラス日誌3~ シラスの未来と希望の光

シラス(カタクチイワシの後期仔魚)シラス(カタクチイワシの後期仔魚)

みなさんこんにちは! 花火大好きシラスちゃんこと? 冨永です!
さぁ、始まりましたねシラス展示! みなさん、もうご覧いただきましたか。
やっとやっとお披露目できたという気持ちで胸がいっぱいです。
前日、前々日と櫻井トリーター、伊藤トリーターがシラスのお話をもりもりしてくれました。きょうは、シラス育成の喜びと今後のシラス展示の夢をちょこっとだけお話します。

シラスの育成は、前日の伊藤トリーターもお話していたように、とにかく難しいです。何が難しいかというと、うまく育成できない原因がなかなか特定できないことにあります。水質の問題? 酸素の問題? 餌の問題? いろいろ試してみるものの、同じように育成してもうまくいくときといかないときが出てきてしまいます。

そのため、シラスチームは毎日水槽とのにらめっこです。数ミリのふ化仔魚を前に、「ああするか!」「こうしてみるか!」と話し合いの連続です。シラスを前に途方に暮れてしまうこともありました。
しかし、苦しいことばかりではありません! 現在展示しているシラスの隣の水槽には、シラスが成長したカエリを展示しています。このカエリたちはシラス育成における希望の光でした。昨年の 9月に生まれた卵。ふ化してから大事に大事に育ててきました。手探りの中、餌のあげ方や掃除の仕方を工夫してなんとか少しずつ大きくしていきました。
「きのうよりもちょこっと大きくなってない?」「餌の食べ方が素早くなったよ!」と大変ななかにも、嬉しい会話が聞こえてくるほどです ^_^

そして、先行して始まったふ化仔魚とカエリの展示。正直、不安と期待感の半分半分といった気持ちでした。しかし、スタートしたからにはできるだけ早くシラスの展示を目指そう!と、ふ化仔魚展示前日の水槽準備をおこないながら意気込んだのを鮮明に覚えています。

そんなこんなで、やっとの思いでシラスの展示にたどり着きました。しかし、これで終わりではありません。もちろん育成における課題はまだまだたくさんありますが、新たな挑戦として現在展示しているカエリを成熟させて採卵できないかと考えています。どういうことかというと、これから生まれてくるシラスの親は“えのすい”育ちということです。わざわざ親となるカタクチイワシを外から連れて来なくても、えのすいの中でシラスを成長させて親魚にするのです。なかなか簡単ではありませんね。でも、いつか、このシラスの親もそのまた親も“えのすい”生まれなんですよぉ。なんてみなさんにご紹介できたらいいなと思います。


そして、育成をおこないながらさまざまなことを教えてくださった伊藤トリーター、櫻井トリーター。お二人のもとでシラス育成に携われたことを本当に嬉しく思っています。培ったことを糧に、今後もシラス育成をはじめ、いろいろな生物の育成に努めたいと思います。

みなさん、今後のシラス展示に期待しつつ暖かく見守っていただけたら嬉しいです!
まだシラスを見ていないみなさん、世界初となるシラスの展示。必見です!

[ 世界初! 生きたシラスの展示 - Exhibition of Whitebait alive ]

相模湾ゾーン

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