2014年11月21日
トリーター:戸倉

今週のおすすめ

最近、館内をチェックしていると、何やら“人だかり”ができている場所があります。
きょうもその場所に近づくと・・むむっ! やっぱり多くの方々が立ち止っております。 
これはただごとではありませんね~。

どこか分かりますか?

そうです。ここは相模湾ゾーンにある「干潟の水槽」です。
干潟というと、一見地味に思えますが、これだけ多くの方が集まっているのには、はっきりとした理由がありそうですね!
実は、最近この干潟の水槽がある生き物によって、賑やかになっているのです。
その正体は・・・



ヤマトオサガニです。
特徴としては、眼の目柄が長く、横長の長方形をした甲羅をしています。
甲幅は約 40mmの大きさで、常に餌を探すためにハサミで干潟の砂を突いております。
自然界では、汽水域の軟泥の干潟に巣穴を掘って暮らしますが、非常に用心深く何か気配を感じると、すぐに巣穴に隠れてしまいます。
この干潟の水槽では、そんなヤマトオサガニを多く見ることができます。
さすがに巣穴を掘って隠れることは少ないのですが、人が近づくと動きを止めてしまうことが多いので、息を殺して 2~ 3分その場でじっとしていると・・・再び活発に索餌行動を始めます。
ただし、眼は高い位置にあるので、餌を探っている手元は見ていないのでは?
そんな、あさっての方向を見ながら(本当は周りを気にしながら)餌を探っている姿は、ちょっと笑えます。

また、この干潟の水槽は、時々水位を変えることがあります。
水位が高くなると、眼だけを水面から出して、周りのようすをうかがっている姿を見ることができます。

みなさんもぜひ、そ~と干潟のようすを覗いてみてくださいね。


おや?
その先にも、多くの方が集まっている場所がありますね。



相模湾大水槽の裏にある「丸い窓」ですね。
窓は 2つあるのに、向かって左の方だけ集まっていますよ!
実は、アオウミガメの「シロ」がこの窓の手前で休憩をしているのです。
もちろんウミガメは肺呼吸なので、定期的に呼吸をしに水面に上がるのですが、再びこの場所に戻って来ることが多いようです。
「シロ」にとっては、お気に入りの場所でしょうか?
ウミガメの浜辺に行く前に、ちょっとサプライズでウミガメに出会えるかもしれない?スポットの紹介でした。

相模湾ゾーン

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