2015年03月28日
トリーター:根本

メンダコ飼育 32日目

比較的目を開いているメンダコ比較的目を開いているメンダコ

だいぶん陽気が良いですね、水族館の外気温計も 18℃を指しています。
気温と同時に海水温も徐々に上がっています。現在海水温は約 15℃。冷やさすなどの温調無しに水深 200~ 300m級の深海生物へ海水をじゃぶじゃぶ使える、天国の様な日々が終わろうとしています。これからは秋口までは水温計と睨め子です。
特に、水深 1000~ 1500m級の生物を飼育する 4℃の水槽は夏にはギリギリです・・・。水槽の掃除や濾過槽の掃除などで大がかりなものは難しくなります。また、梅雨時期や台風の時期には海からの補給水の塩分低下も注意しないと、一夜で壊滅する事もあります。カニなどはショックを受けて自分の手足を切り落とす「自切」をしてしまうことがあります。
“えのすい”は近くに二級河川の「境川」が流れていますので上流域の雨量も気にしなければなりません。塩分は最も注意が必要です。

メンダコですが、きのうも順調に餌を食べています。今回はサクラエビの代わりにオキアミをやってみました。サクラエビで毎日のように給餌していましたので、「だまされて食べるかな?」と思ってやってみたのですが、食べました。メンダコもだいぶと警戒心が薄れてきているのかもしれませんね。
現在使っているサクラエビは漁期が決まっていますので、常に手に入るとは限りません。特殊な餌ではなく、水族館のスタンダードの餌を食べてくれれば安心ですからね。
しばらくはサクラエビとオキアミを 1尾ずつ与えてみたいと思います。現在は毎日 1個体につき 2尾ずつ与えています。あと、試しに魚肉のスタンダードな餌であるマグロも与えてみました。これは全然ダメでした。

前回、メンダコの目について書いてみましたが、アップの写真を撮ってみました。
バックヤードにいるメンダコで写真を撮っているのですが、このメンダコは大概眠そうな顔をしていますので、目がパッチリと開いている写真は撮れませんでした・・・。参考にこれまでの写真の中で比較的目が開いている写真も参考に挙げておきますね。

撮影に使っているカメラはPENTAXのWG-ⅢですがISO 6400もしくは 3200でなんとか撮影できます。
写真を見て初めて気づきましたが、下から瞼が上がってきてガレージのシャッターの様に目を閉じるようですね。耳をたれて寝ている顔はなかなかかわいいです。
目覚めている写真も撮りたいのですが難しいですね。インターバル撮影した写真を見てみると、起きると移動してしまうらしく、画角から外れてしまい写真に写りません。そして、面白いことにしばらくするとまた同じところに戻ってくるらしく、再び写真に写り始めます。
肝心の眼ですが、どの写真も目を閉じてしまっています。1分毎と、少し間隔を短くして撮影したのですが、起きている時の眼を捕らえられませんでした。止まると同時に寝ているのでしょうか? もう少し撮影を続けてようすを見てみたいと思います。


眼を閉じ寝ている?メンダコ

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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