2015年04月10日
トリーター:羽田

ピック、回ります!

バンドウイルカ「ピック」バンドウイルカ「ピック」

最近は暑くて汗をかきながらショーをする日もあれば、冬の寒さと同じくらい冷える中でショーをする日もあり、気温の変化に身体がついていかず、歳をとったなと感じている私です。

さて、きょうの内容は、現在ショーに参加しているバンドウイルカの「ピック」について。
「ピック」は今年で 8才になる、まだまだやんちゃざかりのイルカで、いたずらのし過ぎでトリーターを困らせることもしばしば。
あまり器用ではなく、ちょっと大ざっぱなところがありますが、頭の回転は良くて集中しているといろんなことを覚えてくれます!

私が「ピック」の担当になったのが去年の 7月だったので、もうすぐ担当して 1年。
あまり新しいことにチャレンジしてきたわけではなく、「ピック」が私に常に集中してくれるようなトレーニングを重ねてきました。

最近は少しずつ新しいトレーニングも始めて、今はステージの上に上がってくるくると回転するという種目の練習をしています!!
これは私が他の水族館に見学に行った時、とても印象に残った種目だったので、「ピック」とやってみようと思い、練習を始めました。

真っ直ぐステージの上にあがることはできたのですが、そこから回転するということは全くやったことのなかった「ピック」。
最初は私が手でこっちだよと誘導して、なんとか身体が横向きになる程度でした。
でも頭の良いピックは、何回か練習をすると自分で勢いをつけて横向きになるようになり、その勢いで 3/ 4回転できるようになり、あっという間に 1回転できるようになりました!

でも、1回転だけでなく何回もくるくる回るのが完成形。
1回転したところからさらに回ってもらおうとしているのですが、ここからが思った以上に難しい。
「ピック」は回転しなきゃいけないのは分かっているのですが、まだうまく身体の使い方が分からないみたいで、1回転半くらいで必ずプールに落ちてしまいます。
本当は「ピック」が回りやすいように、私がうまく誘導しなければいけなないのですが、うまく「ピック」に伝わっていないのが現状。
ここ数日は、「ピック」もつまらなくなってきてしまったのか、回転に勢いがなく、やや適当に回っている感じがします。

トレーニングの基本は
「動物に分かりやすく伝える」
ということ。

これができるのが、良いトリーターなんです。
私もまだまだ未熟なので、どうやったら「ピック」に分かりやすく伝えられるか毎日試行錯誤しているところです。

きっとコツを掴めばすぐにくるくると回れるようになるので、そんな「ピック」の姿を見に、ぜひ“えのすい”に遊びに来てください!!
「ピック」と一緒に待ちしています。

イルカショースタジアム

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