2015年05月03日
トリーター:戸倉

さかなたちのルール??

相模湾大水槽相模湾大水槽

5月 3日は、国民の祝日「憲法記念日」でしたね。
大型連休真っ只中なので、忘れがちですが、検索をするとすぐに調べることができます。

1947年(昭和 22年)5月 3日に日本国憲法が施行されたことを記念し、国の成長を期することを趣旨として、翌年の 1948年(昭和 23年)に公布・施行された祝日法によって制定された。とあります。
この憲法によって、我々の生活も保障され、日々健全な生活を送る事ができているのですが、一方、さかなたちはどうでしょうか?
水槽内でさまざまな種類のさかな達が一緒に生活をしているので、少なくとも何らかのルールのような物が存在するようです。
そこできょうは、さかなたちのルールについて、一部ですが、お話をしてみたいと思います。

まず、相模湾大水槽ですが、約 90種類 20,000匹ほどのさかなたちがくらしています。
その中で 1匹のみのさかなが何種かいます。
コバンザメもその 1種で、名前を「キューちゃん」といいます。
小さい頃に大水槽の仲間入りをし、最初は頭部にある小判状の吸盤で他のさかなにくっ付いて一緒に泳いでいたらしいのですが、吸盤の吸着力が強く、痛いのか?徐々に他のさかなが嫌がり、今では付く事を許してもらえません。
それでも一緒に泳ぐというコバンザメの習性があるので、吸盤部分を数cm浮かせて一緒に泳ぐ姿を見る事ができます。


コバンザメ

ここでは、“くっ付かなければ、一緒に泳いでも良い。”というルールがさかな同士で存在しているようです。

次に、優雅なヒレをたなびかせて泳ぐミノカサゴですが、ご存知の通りそのヒレには毒があります。
もちろん身を守るためのものですが、ヒレを優雅にすることによって危険をアピールをしています。

ミノカサゴ

このミノカサゴは、普段泳いでいる分には、全く攻撃性は無いのですが、自分の身に危険を感じたり、ある一定の距離より近付き過ぎると、そのヒレをより大きく広げて威嚇行動をとります。ここでは、“それ以上近付いたら危険だよ”というルールが人間に対しても存在しています。ただし、ダイビングショー“うおゴコロ”に参加するミノカサゴは人に慣れていて、かなり近くまで寄って来ますが、自然の海で出会った場合には、決して近寄らない様にご注意ください。

最後に、タッチプールのさかなたちですが、現在 2種類のサメに触ることができます。ネコザメとドチザメです。どちらも非常におとなしいので、小さなお子さまでも簡単に触ることができます。ただし、やはり触っても大丈夫なところと、触ってはダメなところがあります。この 2種類の場合、頭の上は触っても大丈夫ですが、やはり口元は危険です。ネコザメの場合、鋭い歯はありませんが、力強い顎と丈夫な歯があります。
またドチザメは、非常に細かいですが、鋭い歯を持っています。

ドチザメ

口元に手を持って行くと餌と間違えて咬み付く恐れがあるのです。ここでは、“触って良いところと、ダメなところ”というルールが存在します。

タッチプールには、その他にもたくさんの海洋生物に触ることができますが“やさしく触る”“水中から出さない”などのルールが存在します。しかしそれは小さなお子さまでも守ることのできる簡単なものですので、どうぞご安心を! 

タッチプール

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