2015年08月01日
トリーター:伊藤

ちょっとマニアックな自由研究

カクベンケイガニカクベンケイガニ

もうすっかり夏ですね。
何を飼っても楽しい季節です。
カブトムシにショウリョウバッタ、ドジョウなどなど。私も学生の頃は、動物や植物を育てる系の自由研究をやったものです。

これから自由研究を、という方に一つ、カニの飼育なんてどうでしょうか!
カニにもいろいろありますが、少ない設備で飼いやすく、かつ動きがあって面白いのはイワガニやベンケイガニの仲間でしょう。河口の石積みの隙間などで見られます。

当館にはこうしたカニ類が現在 3種類、展示されています。ハマガニ、カクベンケイガニ、フタバカクガニです。
これらは、当館の展示のように砂利の上を歩かせたり、木に登らせたりして飼っても楽しいですが、ご家庭ならではの飼い方として「土飼い」をおすすめしてみましょう。

ふた付きの特大プラケースなどに、目の細かい土(砕いた赤玉土や荒木田土など)をどっさりと入れ、カニを放ちます。
すると、数日のうちにあれよあれよとトンネルを掘ってくれます。
プラケースの側面からところどころにトンネルの内部が見え、地中でのカニの動きを追うことができるのです。
カニにとって水切れは致命傷なので、土が乾かないようにするのと、小さな水入れや、水をしみこませたスポンジを入れておくのが万全です。

餌は種類によって好みが違うかもしれません。市販の「カニの餌」でもよいですし、煮干しやご飯粒でも食べます。食べ残しはちゃんと掃除しないと、ハエが飛んできてしまいます。

幼少の頃、相模川で捕まえてきたクロベンケイガニとアカテガニをこの方法で飼育したことがあります。その時の思い出は、いまだ鮮明に覚えています。
みなさんもぜひ、面白い生き物の飼育を通して、充実した夏休みを過ごしてください。

太平洋

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