2015年12月03日
トリーター:伊藤

ひっそり登場カタボシイワシ

カタボシイワシカタボシイワシ

カタボシイワシは南方系の大型イワシです。以前は南日本の限られた地域で漁獲されるだけで、知る人ぞ知る魚です。
この夏、なぜか相模湾各所の漁場に大量に出現しました。年配のトリーターに聞いても、おそらく初めてだろう、とのこと。
そんな時に漁師さんから「水族館で展示するなら取っておくよ」と嬉しいお言葉をいただきました。
広い水槽で大きな群れをお見せできるかも、と心躍らせた矢先、ぱったりと漁獲が激減。
水族館にもほとんど搬入できなかったのでした。

それからしばらくしたつい先日、ぶらりと漁港の直売所をのぞくと、他の鮮魚と一緒にカタボシイワシが並んでいるではありませんか!
早速漁師さんにお願いしましたところ、 20個体ほどが生きた状態で水族館へ搬入されました。
漁獲時のダメージもありましたが、魚類チームが誇る杉村、鈴木両魚医によるトリート治療が実り、 5個体が展示できるコンディションに回復しました。

相模湾大水槽に展示すると、ギンガメアジなどに食べられてしまうかもしれないと思い、ジャブジャブ池に登場です。
大水槽から迷い込んだマイワシも一緒に泳いでいますから、知らないと素通りしてしまうでしょう。
マイワシのような体側の七つ星模様がなく、エラぶたの上に「肩星」模様があるので、よく見ると分かるはずです。ぜひ探してみてください。

シラスコーナーの親イワシコーナーには、シラスから変態完了したばかりの幼魚「カエリ」が追加でお目見えしています。こちらも合わせてご覧ください。

相模湾ゾーン

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