2015年12月09日
トリーター:樋口

ボンボンがじがじ

エビをねだるハリセンボンとネズミフグエビをねだるハリセンボンとネズミフグ

みなさんこんにちは!
寒くなってきましたが、みなさんいかがお過ごしですか?

実は先日、入社して初めて仕事中に病院に行きました。
ハリセンボンに噛まれたのです。

相模湾大水槽で行っているショー「フィンズ」のダイバー終了後、水族館入り口付近の波の出る水槽の左の水槽、通称ジャブジャブ池に掃除に行きました。
私はこのジャブジャブ池にいるネズミフグ、ハリセンボンにショーで余ったエビをあげるのが日課だったのです。

それはもう、とびきりかわいくてダイバーがざぶんと水槽に入ると「エビあるかな?」とキラキラな瞳で突進してくるのです。
この日もいつものようにネズミフグの後ろで控えめにハリセンボンがこちらを見ていました。「おいで!」と手招きをすると寄ってきました。食べやすいように小さくエビをちぎって手で持ってハリセンボンの前に差し出しました。いつもこうすると器用に私の手からエビを食べるのです。

ですが、この日はネズミフグが付きまとっていたので私がそちらに気をとられている一瞬でした!「もぐもぐもぐ・・・」ハリセンボンはエビではなく、私の右手中指を食べていました。ものすごい痛みです! ですが振りほどいてはかわいそうです。アクリルの向こうではお客さまも見ています!
私は引きつった笑顔のまま噛まれ続け、隙をみて指を引きました。

ものすごい痛みでした。
右手での掃除の続行をあきらめ、左手で掃除を終え恐る恐るグローブを外したら・・・負傷していました。ハリセンボンの歯はくちばしのようになっていて、貝やカニもバリバリと噛み砕いて食べてしまいます。日用品で例えると爪切りに一番近いでしょうか。

病院に連れていってもらい、処置をしていただきました。
しばらく潜れなくて職場の皆さんには多大なるご迷惑をおかけしてしまいました。

生き物が噛んできたり、攻撃したりするのには全て理由があります。
怖かったり、餌だと思ったり、縄張りを守ろうとしたり・・・。今回のハリセンボンも餌だと勘違いして噛んでしまったのです。決して悪気はありませんよ!

魚たち、口元を観察すると意外と歯が見えますのでこの魚はどんな歯かな?と観察するのもおすすめです。皆さんも生き物と触れ合うときは適切な距離と触れ合い方を守って、怪我のないようにご注意ください!


くちばしのような歯のサザナミフグ

相模湾ゾーン

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