2016年08月07日
トリーター:北田

「電気くらげ」はじめました

アンドンクラゲアンドンクラゲ

暑い毎日が続き、プールや海水浴へ出掛ける方も多いかと思います。
ここ“えのすい”の目の前も海水浴で賑わっておりますが、お盆付近になると毎年必ずお話しするのがあの別名「デンキクラゲ」。
今年も出現しましたので、採集・展示を行っております。

アンドンクラゲは箱型の傘に四隅に触手が4本というイラストにしやすいシンプルな姿です。
UFO型のミズクラゲやアカクラゲとは異なり、四角い箱型のクラゲなので、海でこの形を見かければ避ければいいのですが、体が透き通っている上に長い触手で避けきれず、毎年何人もの方に痛い夏の思い出を届けています。

アンドンクラゲには、光だけではなく、眼点のレンズで物体を立体的に見ているといわれるほどクラゲの中でも精巧な感覚器を持っています。
また、遊泳力もかなりあり、光に対する反応とあわさって人影を感じ逃げたり、夜間、集魚灯に集まってきたりと分かりやすい動きを見せてくれます。
飼育者から見ると形、能力などこれだけ魅力的なクラゲですが、壁にぶつかりやすい為か長期飼育が難しく、水槽の形や照明の当て方など工夫しては失敗を繰り返しています。

アンドンクラゲのような箱型の傘をしたクラゲは、日本では数えるほどしか種類がいません。
水族館では刺される心配はありませんので、ぜひこの時期、身近な海のクラゲを観察してみてはいかがでしょうか。


クラゲファンタジーホール

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