2016年10月22日
トリーター:岩崎

ただいま支度中

季節来遊魚水槽季節来遊魚水槽

バックヤードの予備水槽が賑やかになってきました。
来月展示予定の生き物たちが出番を待っているからです。

まずは、季節来遊魚たち。
水温が高いこの時期は、相模湾にも暖かい亜熱帯の海から、チョウチョウウオやハギの仲間など、熱帯魚の稚魚たちがやってきます。
温帯では寒い冬を乗り越えることができないことから“季節来遊魚”と呼ばれています。

相模湾ゾーンの季節来遊魚水槽では、毎年トリーターが海に出かけて採集してきた季節来遊魚たちを展示しています。
今年も採集が順調で、予備水槽にはかわいい小さな魚たちが集まってきました。
来月上旬に展示換えおこなう予定なので、楽しみに待っていてください。
現在展示している魚たちは、そろそろこの水槽からは卒業の季節。
大きく成長した昨年の季節来遊魚たちは、それぞれ別の大きな水槽へと旅立ちます。
この水槽では見納めとなりますので、 1年かけて大きく成長した姿をじっくりとご覧ください。

続いてはテーマ水槽の生き物たち。
11月のテーマ水槽は、「感謝の気持ちを伝えよう~共に生きる~」です。
クマノミとイソギンチャクを始め、ウツボとエビ、ハゼとテッポウエビの共生など、お互い感謝し合っているように見える、生き物たちを展示する予定です。

特におもしろいのがハゼとテッポウエビの関係です。
テッポウエビが掘った巣穴で、ハゼが見張り番をしたり、敵を追い払ったりしながら、いっしょに暮らします。
予備水槽でも早速、巣作りが始まりました。
テッポウエビがいそいそと穴を堀り、ハゼが穴から顔を出して辺りをうかがうようすは、とても不思議でほほえましい光景です。


ギンガハゼとテッポウエビ

遠い昔、ぼくらの先祖は出会った
君はエビで僕はサカナ
君は穴が掘ることが得意な働き者
身軽な僕は君の眼になろう
姿形が違ったっていいじゃないか?
そんなの全然問題ないさ
共に生きよう!
君とぼくは違うけど、いっしょならこの広い海で生きていける

思わずこんな詩が浮かんでしまう展示にできたらといいな、と思っています。
共生ハゼは、展示今上陛下のご研究のコーナーでも観察できます。
来月のテーマ水槽は 11月 1日公開です。
こちらも楽しみにお待ちください。

RSS