2017年03月11日
トリーター:樋口

水族館の悩みのタネ

掃除するIトリーター掃除するIトリーター

みなさんこんにちは!
きょうは全国の、いや世界中の水族館が頭を悩ませているであろう、あるものについてご紹介します。

それは・・コケ(苔)です!

なんだ、コケか・・と思っている方!
コケは生物を飼育していれば、ほとんどの水槽に生えてきます。金魚や熱帯魚を飼った経験がある方はコケの手強さをご存知かと思います。

生物の糞や残餌はコケの栄養になります。生物を鑑賞するため、健康に飼育するための照明はコケもすくすく育てます。 掃除した 6時間後にはもううっすらコケが生えてきていたのが私のコケ最速記録です(諸説あり)。

アクリルに生えたものは容易に掃除できます。
アクリルはつるつるしていますからね、スポンジで簡単に除去できるのです。

擬岩や砂、海藻に生えたものは厄介です。
長期戦覚悟で挑まなければなりません。

私も担当している岩礁水槽、本日Iトリーターが潜水掃除をしてくださいました。岩礁水槽はアクリル、岩、海藻、壁面にコケが生え、かつ水が冷たく長時間の作業が難しいという水槽なのです。

Iトリーターがかぶっている青い頭巾みたいなものは、ウェットスーツと同じ素材でできたフードです。これを被らないと寒くて頭がいたくなってきます。

潜水掃除の見た目はちょっとコミカルで意外とお客さまに楽しんでいただいているようですが、水中はコケとの真剣勝負です。

自然界はどうでしょう。
コケはもちろん存在しますが、コケまみれの海はありません。
コケを食べる生物、ランダムな水流、入れ替わる水、あらゆる要因でコケが自然と防がれているのです!自然界ってやっぱりすごいですね!

水槽ですとコケを食べる生物も水流も水も限られてしまいます。そうなるとやっぱりコケは生えやすいのです。

きょうもみなさまにきれいな水槽を見ていただくため、朝、昼、夕方とせっせとコケ掃除をしています。

相模湾ゾーン

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