2017年05月30日
トリーター:大内

一歩前進?

バンドウイルカ「マリン」バンドウイルカ「マリン」

先月のトリーター日誌で「マリン」との信頼関係がまだまだしっかり構築できていないことを書きましたがきょうはその後についてお知らせします。
[2017/ 04/ 04 まだまだ...。]

あれから 2017年度の初日に持っていた訳のわからない自信を捨て、「マリン」とどう接したら楽しんでもらえるのか考えてきました。その後「マリン」を一日担当する日は一度もなく、ショーでほんの少し遊ぶ程度でした。ただその時も「マリン」との信頼関係が前進したという手応えはなく、時間だけが過ぎていきました。

そんななか先日、1日 4回あるショーのうちの 1回が「マリン」の担当でした。どうしたら楽しんでもらえるのかという自信はなく「マリン」と向き合ったのですが、その時に「マリン」が勢いよく、良い姿勢をとってこちらを向いたんです。思わず

「それいいね!」

と褒めてあげると、いつもより私のことをじっと見ていてくれているのに気付きました。
そのあとも移動した後に勢い良くこちらを見ようとしてくれたり、すごい勢いで付いて来てくれたりといつも以上に私を意識してくれることが多く、その度に褒めてあげると、どんどん「マリン」の動きにキレがでてきたんです。よくよく考えると以前は「マリン」が私を意識していることを褒めるということはありませんでした。「マリン」が私をせっかく意識して見ていてくれていることに対して私は気付いていなかったのです。ですが最近になって「マリン」が私を意識して見ていてくれているポイントに気付き、それに応えて褒めてあげると、「マリン」も応えてくれるというのに気付きました。

それを踏まえきょうも 1回、ショーで「マリン」の担当になったのですが、終始こちらを見て合図にも張り切って応えてくれました。さらには「マリン」が苦手とするショーが始まる前の後ろのプールへの移動もきょうは私が一日担当したのですが嫌がることなくやってくれました。
私は今まで「マリン」が発信している見てほしいポイントを見逃していたことに気付きました。まだまだそのポイントに気付いただけで信頼関係をしっかり構築できたわけではありませんが、前回日誌を書いた時よりも「マリン」のことをわかってあげられたような気がします。やっと一歩「マリン」との関係が前進したのかなと思った一日でした。

そんなに「マリン」を担当する日は多くないとは思いますがもっともっと「マリン」との仲を深めて行きたいと思います。もちろん「マリン」だけではなくいろんな個体とも、もっともっと仲を深めて私と一緒にいることが「楽しい」と思ってもらえる、そんな人に慣れるようにがんばっていきたいです。

きずな/kizuna

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