2018年01月17日
トリーター:秋山

ありがとう、「ミル」

ジョウロを見つめるミル(生後2ヶ月頃)ジョウロを見つめるミル(生後2ヶ月頃)

バンドウイルカの「ミル」が亡くなって、もうすぐ 2週間が経とうとしています。

初めてショーに参加するようになって、あっという間に 1か月が経ち、もっともっと活躍した姿をお見せできるよう一緒に頑張っていこうと思っていた矢先でした。
あまりにも突然の出来事で、しばらくの間、なかなか現実を受け止めきれませんでした。

「ミル」と私が初めてコンビを組んだのは、2016年の 12月 4日。
その当時、まだ 2歳だった「ミル」は、練習をしようとしても母親の「ミュー」のおなかの下にくっついて全然顔を上げてくれないことが多く、すごく甘えん坊でした。そうかと思えば、とってもやんちゃで、先輩イルカにちょっかいを出したり、プールサイドに勢いよく上がりすぎてしまって、自力でプールに戻れなくなってしまったりと、おてんばなところもありました。


「ミル」(左)と「ミュー」(右)

最初のころは、頭や身体を撫でてあげようとしても、「ミル」と私の間に少し距離があったんですが、少しずつ信頼関係を深めていき、ショーに参加する頃には、一緒に水中で遊んだり、ミルに抱きついて遊んだり、なかなか出来なかった健康管理にも応じてくれるようになっていました。「ミル」と一緒に過ごした日々は、今でも私の心の中に刻まれています。私自身、「ミル」からたくさんのことを学ばせてもらいました。


ショー「きずな/kizuna」にて

本日まで設置していた献花台には、飾りきれないほどのお花やお手紙、そして「ミル」のかわいらしい姿が写っているお写真をたくさんいただきました。「こんなにも多くのみなさんに見守っていただけていたんだなぁ」と、感慨深い気持ちでいっぱいです。天国にいる「ミル」もきっと喜んでいると思います。


甘えん坊で、やんちゃで、おてんばで、時には合図と全然違うことをしたり、不器用でじょうずにできなかったりしたこともありましたが、そんな中でも全力で、一生懸命だった「ミル」のことを温かく見守っていただき、本当にありがとうございました。

イルカショースタジアム

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