2015年08月07日

中部沖縄トラフ調査航海(12)12日目

  • 期間:2015年7月27日~2015年8月7日
  • 場所:中部沖縄トラフ
  • 目的:中部沖縄トラフ熱水活動域における熱水化学および化学合成(微)生物学調査
  • 担当:杉村


今朝は5時から下船の準備。
サンプリングされたゴエモンコシオリエビやオハラエビなどを水族館へ持ちかえるため、それぞれ準備していきます。
航海の間、大切にコンテナラボの低温室(プレハブ冷蔵庫)の中で飼育してきた生き物たちですから、無事水族館へ送り届けられるように丁寧に扱います。
・・・ともに航海をしてきた仲間のような・・・
気がつくと声をかけている自分に、ちょっと不思議な気分に・・・

ゴエモンコシオリエビの生態については未だ研究段階です。
大気圧下の水槽の中で(現場環境を参考にして)さまざまな飼育条件を作り、長期に飼育できる水槽環境を探り出すことで生態の解明へとつながっていきます。
そうすることで最終的には深海生物の保全に役立てていきたいと考えています。
そのために深海Ⅰの実験水槽の生物たちは、名前(個体識別番号)を背負っていて、何時の航海で、何処の海域出身なのかが分かるようにして実験データを取っています。
この後水族館に戻ってから名前を背負わせて飼育実験をおこないますので、深海Ⅰの実験水槽を注目してみてください。
一風変わった名前もあるかも・・・
今後の実験については、トリーター日誌の方で報告していきますのでお楽しみに。

ついに長い航海も終わりの日を迎えました。
さて、これから“えのすい”に帰ります・・・ゴエモンたちとともに!
これまで、12回にわたり航海日誌にお付き合いくださいましてありがとうございました。
次はトリーター日誌で、そして水族館でお会いしましょう。


次航の航海に参加する根本・鈴木トリーターと入れ替わりました!!


さようなら・・・桜島


JAMSTEC(海洋研究開発機構)NT15-14「なつしま/ハイパードルフィン」による中部沖縄トラフ熱水活動域における熱水化学および化学合成(微)生物学調査

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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