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ニンテンドーDSガイドについて
北田 貢
新江ノ島水族館

要旨
ニンテンドーDSは2004年，任天堂より発売された携帯型ゲーム機である。ボタン操作だけでは無く，タッチスクリーンやマイクを使用することができ，ソフトを換えることで多種多様な機能を持ち，累計3000万台を突破するほどの人気を集めている。また，近隣のネットワークを利用してコンテンツをダウンロードし，ソフトを持たずに情報を取得できる特徴もある。新江ノ島水族館では，このニンテンドーDSを利用し，2010年5月より音声ガイド「ニンテンドーDSガイド」を行った。
ニンテンドーDSを持参して来館された方を対象とし，館内18か所にて展示生物の生態や飼育話，ショー，展示生物に因んだお土産や周辺環境など多岐にわたった解説を行った。解説はクイズ形式も含まれ，館内の解説ポイントにて案内されている番号（1～87）を入力すると15秒～1分程度の音声とスライドが流れるようになっている。
ニンテンドーDSの解説を聞きながら観覧しているお客様は水槽毎に立ち止まる時間が長く，水槽内の生体を探すようになった。また，イヤホンを使用して音声を聞いている場合が多く、特に家族連れで来館された際に，子供がニンテンドーDSの解説を聞いた後に親に教えてあげる光景も見られ，コミュニケーションにも役立っているようであった。
昨今では高性能な携帯端末の急速な普及により，水族館の解説も様々な角度から工夫を凝らす事ができる。今後も新しいハードに対応した解説を行い，興味を持つきっかけ作りをしてゆきたい。