2007年11月29日
トリーター:倉形

待ってました!寒~い季節

本格的な寒さが日に日に増して来ましたね。
みなさん体調は万全ですか?私はすでに風邪を引き、喉を痛め、ショーは何とか行える状態です。
しかし、この季節を待ち望んでいた動物たちがいます。渡り鳥や海産哺乳動物です。
水族館では渡り鳥は飼育展示しておりませんが、海産哺乳動物(鰭脚類のゴマフアザラシ)を展示しているのでちょっと話しましょう。

日本近海で見られる鰭脚類はキタオットセイ、トド、アザラシ 5種(ゴマフアザラシ、ゼニガタアザラシ、クラカケアザラシ、フイリアザラシ、アゴヒゲアザラシ)、そして水産庁などは絶滅危惧種としていて、まず見ることが不可能なニホンアシカです。
その中でもこの時期よく見られるのはゴマフアザラシで、つい先日北海道沿岸に 100頭ぐらいの群れが現れたと報道されていました。
翌年 3月ぐらいになるとメスは出産期に入り、1子を産みます。ちなみにオスは子育てをしません。
生まれた子は真白な産毛で、母親の母乳をもらい 3週間ほどすると親と同じごま模様の毛に生え換わります。この頃までに餌の捕まえ方などを母親から学び、そして親と別れ独立生活に入ります。
独立生活に入ったばかりの子は、成体に比べ泳ぎが弱いため、時々海流に乗って南下して来て関東周辺の海に現れ話題になります。

当館には 2頭のゴマフアザラシ「太平」、「ロス」を飼育展示しています。2頭ともオスで、「太平」は子どもの時、後脚をケガして弱っているところを保護されたのです。今は元気いっぱい魚を食べ、毎日やんちゃぶりを発揮しています。

みなさんぜひ、このやんちゃな「太平」に会いに来てください。

ゴマフアザラシゴマフアザラシ

ペンギン・アザラシ

RSS