今、新米の季節です。そこできょうはコメのはなしです。
コメはイネという植物の実（モミ）から、モミガラをのぞいたものです。
このように、植物とその収穫物の名称が異なる作物は、ほかにはすぐに思い出せません。
それぞれに異なる名称があるのは、コメが日本の食文化の中心にある、特別な存在だからかもしれません。

ところでみなさんは、世界の三大穀物はなにかご存知ですか？
コメとコムギ、それにトウモロコシです。
コムギとトウモロコシは植物も収穫物も同じ名称です。
もっとも英語圏ではコメもイネもriceです。
ですからコムギを主食としている所では、コメのように、植物と収穫物の名称が異なる場合があるのかもしれません。

はなしが少しそれてしまいましたが、コメには三つのタイプがあります。
日本型とインド型、それにジャワ型です。
日本型は丸みをおびていて、インド型は縦長です。ジャワ型は日本型とインド型の中間の形で大型です。
そして日本型はウルチとモチに分けることができます。
これはコメに含まれるデンプンの成分が異なるためです。
モチのデンプンはすべてアミロペクチンですが、ウルチにはアミロースが 20％ほど含まれています。

最後にみなさんは、新米の定義をご存知ですか？
JAS法によると、収穫した年の年末までに精米して梱包あるいは包装したものにかぎり、新米と表記していいそうです。