2008年12月19日
トリーター:岩崎

気持ちを込めて


今年もあと2週間足らず。みなさんにとって 2008年はどんな 1年だったでしょうか?
新聞各紙やテレビでは、今年の 10大ニュースが発表されています。

今年“えのすい”でもさまざまな出来事がありました。
「来館者700万人達成」「赤ちゃんイルカ誕生」「深海展開催」「サマーナイトアクアリウム」・・・。

わたしにとって一番印象に残っているのは「赤ちゃんイルカ誕生」です。
6月4日に「オリン」、6月12日に「ピック」。2頭のバンドウイルカの赤ちゃんが誕生しました。その中でも「ピック」が誕生した日のエピソードを紹介しましょう。

「ピック」が生まれたのは 6月12日の 13時40分過ぎ。
ちょうどイルカショーの真最中でした。
ショーが始まる 30分ほど前にお母さんイルカのお腹から、赤ちゃんイルカの尾びれが出ているのを確認。
ショーに参加予定のイルカたちもブリーディングプールをのぞきにいって落ち着きがありません。
わたしたちトリーターも「無事に生まれてくれるだろうか?」と心配でたまりません。

この状況でみなさんに満足していただけるショーができるだろうか?
ショーが始まる時間は迫ります。
いつも以上に入念な打ち合わせ。
輪になり手をつなぐ。
気持ちを一つに集中して。
動物たちを信じて。

13時30分ショーがスタート。
開始 10分過ぎ。ブリーディングプールを見守っていたオキゴンドウの「セーラー」がショープールに飛び出して来る。
無事の出産を確信。
最後のジャンプ。
ご挨拶。
13時50分過ぎショーが終了。

ハラハラドキドキしながらのぞんだショーでした。
わたしたちが目指している内容には届かなかったかもしれません。
それでもあるお客さまから「今まで見たイルカショーの中で一番良かったよ!」と声をかけていただきました。
パフォーマンスや内容もさることながら、「なんとかしよう!」「一生懸命伝えよう!」といった「気持ち」がなにより大切であることを実感した出来事でした。

オリンピックにちなんで皆さんから愛称を付けていただいた 2頭の赤ちゃんイルカたち。
それぞれ「シリアス」、「ミュー」のお母さんイルカに守られて元気に成長しています。
ぜひ会いに来てください。

みなさんの心に残るようなショーをお届けできるように。
わたしたちトリーターも気持ちを込めてお待ちしています。


オリンとピックの成長日記 バックナンバー
2008/11/15 家族愛/志村
2008/11/07 オリン・ピックのお気に入り/奥山(康)
2008年6月~2008年9月

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