2009年11月04日
トリーター:櫻木

寒い時期はクジラが潮を吹く


朝、布団から出るのもためらいたくなるこの季節。外は寒くたちの吐く息も白く見えるようになって来ました。
このような時期、クジラたちが潮を吹く姿をよく目にします。
さて、クジラは潮を吹くといわれているけど、本当に体の中から海水が出ているかというと・・・ 。

ご存知の方も多いかと思いますが、水中で生活しているクジラたちも私たち人間と同じ哺乳動物。体温が 36℃前後有ります。
私たちの吐く息が白く見えるのは、体温によって暖かくなった空気が外気によって急激に冷えるから。
クジラの吐く息も外気温の下がるこの時期は、白く見えることが多くなります。冷え込みの激しい朝は特に良く目にします。
アニメでクジラに飲まれた主人公が頭の上から飛び出てくる、なんて話を見たこともあるけれど、クジラの体内から海水が出ている訳では無いのです。
ということは、これは残念ながら夢物語。

もう一つの要因は頭の上、噴気孔周辺に僅かに溜まった海水がクジラの勢いよく吐き出される呼吸によってたちまちミスト状になり、空気中に広がって見えることもあります。

寒い時期。息が白く見えるのは、体温の高い哺乳動物の生きている証ともいえますね。

バンドウイルカの噴気孔バンドウイルカの噴気孔

イルカショースタジアム

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