2010年02月22日
トリーター:今井

やさしく勇敢なトリーター


トリーターのN君は優しい好青年で、誰からも愛されています。
先日、バックヤードの予備水槽のヒーターが壊れ、ビリビリ痺れてみんなが怖がっていたところ、N君は、
「大丈夫ですか?」
「漏電ですかぁ」
「(指の)ささくれたところがチクチクするんで判りますよ~」
「コンセント入れてください!」
「アァーン...これですね」
と直ぐに原因を突き止めてくれました。
普通の人なら感電は嫌なものですが、彼は
「学生時代の実験室で慣れてますから~♪」
と、へっちゃらな顔でした。

水族館では、“水”と“電気”という危険な組み合わせの中での作業となりますから、トリーターは微々たる漏電にも注意し敏感になっています。
詳しく調べると、この時の漏電は“感じない”人もいるレベルで、むしろみんなが怖がり過ぎたのかも知れませんが・・・ 。

ちなみに電気ウナギやシビレエイなどの発電魚は、体表から遠ざかるほど電気的ショックは著しく減少するため、N君は、
「研究のためにも、自分でも確かめたいですぅ~♪」
と、シビレエイの給餌を、距離を読みながら素手でおこなおうとしています。
体感度を人に伝えるのは、なかなか困難とは思いますが、貴重な資料となります。
悪ふざけではなく、真面目な仕事の一つなのです。

シビレエイシビレエイ

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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