2010年11月02日
トリーター:倉形

太平


タイトルを見ただけで当館で飼育しているゴマフアザラシの名前だとわかった方は、かなりのえのすいマニアですね。

きょうは私が担当しているゴマフアザラシの「太平」について話します。

その前に、「太平」と一緒に生活しているもう1頭のゴマフアザラシの「ロス」との簡単な見分け方もお教えします。
太平は、体表のゴマ模様がはっきりしていて全体的に黒っぽい。それに対して、「ロス」は体表が全体的に白っぽくゴマ模様が少ない。

この「太平」は生後 1年も経たない頃相模川の河口で後肢を怪我していた為、旧江の島水族館に保護されたアザラシです。当時の担当者の手厚い看護の甲斐もあり完治したのですが、またかなり人馴れもしました。
そのためか現在の展示エリアのプールでゆったりしているとき、必ずといって良いほど観覧通路側を向いてじっとしていたり、ガラス面に鼻先くっつけたりしてみなさんを見ています。

最近、特におこなう姿勢があります。数年前、全国民的アイドルになったアゴヒゲアザラシの「タマちゃん」がよくとっていたポーズ。後肢をプール底に向け頭部だけをちょこんと出してまるで温泉にでも入っているかのような感じのポーズです。私はその愛らしいポーズを見る度に和んでいます。

当然ですが、私たちは動物たちの行動観察をよくしていますが、動物たちも私たちのことをよく観察しています。

みなさんが「太平」をガラス越しに見ているとき、「太平」がみなさんのところに寄って来てよ~く観察しているんですよ。

ゴマフアザラシ(左:ロス,右:太平)ゴマフアザラシ(左:ロス,右:太平)

ペンギン・アザラシ

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