2011年02月28日
トリーター:戸田

読む、書く、聞く、話す、同時は無理でしょ


お客さまからイルカの回転するジャンプなど動物に物を教える方法について質問されることがあります。
能力のあるイルカの場合でも、いきなり高いジャンプや回転はできません。物を教える場合、その行動がどんな要素から成り立っているかを考えます。
分かりやすいように子供の頃、なかなかできなかった行動を例にしてみます。

「自転車に乗る」はどうでしょう。
みなさんは直ぐに乗れましたか?私はかなり痛い思いをして覚えましたが。
自転車はペダルを漕ぐ、バランスをとる。こんな要素ですね。この 2つを同時に教える(覚える)ことは難しいですし、動物の場合、痛い思いをすると応じなくなることもあります。

まずは簡単なペダルを漕ぐことを教えます。
そのために絶対転ばないよう自転車に細工をします。
ペダルを無意識に回転できるようになるまで教えます。
次はバランスです。
ペダルの代わりにバランスを取りやすい位置に足置きを固定して取り付けます。後ろで自転車を支え、自分でバランスが取れるようになるまでサポートします。
押すことだけで、支える必要がなくなったら、2つの行動を合体させて完成です。

仮定の話でしたが、その行動を分析して見るとおもしろいですし、ひょっとして子供時代に挫折した水泳、高い跳び箱、逆立ち、鉄棒の逆上がりも簡単にでき、教えることもできるようになるかもしれません。

ジャンプ!ジャンプ!

RSS