2012年08月12日
トリーター:堀内

体長測定への道のり


今月からカマイルカ「クロス」の体長測定のトレーニングを始めました。
今まで行ったことが無かったので、どのようにトレーニングを進めていくかとても悩みました。

“えんすい”のバンドウイルカの体長測定の方法は、イルカにステージに上がってきてもらい、全身がステージに乗っている状態で吻先と尾びれ中央のくぼみ部分に鉛筆でステージに印を付けます。
イルカにプールに戻ってもらった後に、メジャーを使って印を付けた間の距離を計測します。
このやり方だと、「クロス」たちが生活しているプールだと少し難しそう・・・・
でも正確に測定する為には、体がまっすぐになるようにしないといけないし・・・
どの方法が「クロス」にとって楽な体勢で正確に測ることができるのかいろいろ考えました!!

「クロス」の体長測定は、1人でやるよりも 2人でやった方がいい!!と思いました。
バンドウイルカの体長測定も個体によって違いますが、1人でおこなったり、2人でおこなったりその個体に合った方法で測定をおこなっています。
いつも「クロス」の給餌&トレーニングの時間は、トリーター 1人と「クロス」の 1対 1でおこなっていました。
なので急に 2人で「クロス」の前に行くと、

「なんできょうはいつもと違うの!?
 何か起こるんじゃないか!?」

と「クロス」がビックリしてしまいます。
まずは、2人いても大丈夫なんだよ!ということを「クロス」に理解してもらわないといけません。

イルカたちはとても好奇心が旺盛なんですが、臆病なところもあります。
新しいことをおこなうときは、少しずつその状況に慣らしていかなければいけません。
子どものイルカは比較的恐いもの知らずといった感じで少しのことでも全然気にしないんですが、「クロス」は飼育年数 34年ですから、イルカ界ではもうおじいちゃんなんです。
なので、少しのことでもとても驚いてしまい、それがトラウマとなってしまうことがあるので、トレーニングは慎重におこなっていかなければいけません!!

さて!
トレーニングの最初のステップとして、「クロス」の給餌をおこなう時に、私の隣に 1人別のトリーターに座ってもらいました。
「クロス」はどんな反応をするかなぁ~

案の定、「クロス」はサインに反応しながらも、目線は給餌をおこなっている私では無く、私の隣に座っているトリーターを凝視していました。

「何この人!?何かするの!?」

といっているかのようでした^^

まずは、となりに違う人が居ても大丈夫だよということを理解してもらう段階です。
だんだんその状況にも慣れてきたみたいで、現在は 2人いても落ち着いていられるようになってきました。

体長が計れるようになるまでには、まだまだ時間がかかりそうですが毎日少しずつ進歩していければいいと思います!!

「クロス」と一緒に頑張っていきます^^☆

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