2013年06月04日
トリーター:鈴木

名句に乗せて

~イルカショースタジアムの場合~


こんにちは、鈴木です。

今回は軽い気持ちで読んでください。
以前に書いた占いネタのように、いつかやってみたかったことを書いてみました。
僕の好きな松尾芭蕉の名句を、恐れながら、“えのすい”のイルカショースタジアムバージョン(以下、ver.)に変えたらこんな感じかな?という雰囲気で詠んでみました。
すいません、思いつくとどうしてもやってみたくなるんです・・。
ちなみに、解釈等はあくまで私個人の見解ですので悪しからず。

では早速一句
「閑さや岩にしみいる蝉の声」
「奥の細道」の中の一つで、切り立った岩の上に建てられた立石寺(通称:山寺)で詠んだものです。
なんと静かに思えることだろうか。辺りからは蝉の鳴き声しか聞こえず、それはまるで岩々にしみこんでいるかのようで、かえって静けさがつのるように感じられる。
といった意味です。

これをイルカショースタジアムver.にしてみると・・

「閑さやプールにしみいるセーラーの声」
これはオキゴンドウのセーラーが腹を立てた際に「ピーピー」という音を出しているようすを詠んだものです。
プール中で最も強い「セーラー」が怒っていますので、他のイルカたちは強制的に静かになっているのでしょうね。
この時ばかりは喧嘩が多い個体同士も一時休戦です。
反面、頼れる調整役ともいえるセーラーが不安定ということで、トリーターの心は静かではありません。
ショーが控えていたら尚更です。
おそらく「セーラー」担当からすれば、その音は、プールにしみいるどころか五感に突き刺さるはずです。
ただ、頑張って宥めても収まらない時は、どうしようもなく、逆にトリーターも静かになる場合があります。

ではもう一句
「古池や蛙飛び込む水の音」
静けさの中、古池にかえるが飛び込む音が聞こえる。その音がいっときの余韻を残し、再びもとの静寂さを取り戻す。
というような意味です。
古池は、そこに存在する実景で、蛙飛び込むは、変わりゆく変化そのものであり、そして水の音は、変化そのものの余韻である。といった解釈もあるようです。

イルカショースタジアムver.では・・

「ショー前やミレニー飛び跳ねる水の音」
これは私(鈴木)と「ミレニー」のコンビのショー前に「ミレニー」が飛び跳ね、それによる鈴木の不安や焦りを詠んだものですね。
この音は、蛙が飛び込むような「ポチャン」という静かな音ではなく、「ミレニー」が飛び上がり、ものすごい水しぶきを上げて体を水面に打ち付ける音です。
これは「ミレニー」の機嫌が良くないか、何かの理由で悶々として興奮している際によく見られる行動で、多くの場合、集中力に欠け、コントロールを失い易い状態です。
こうなると「ミレニー」担当の 3番手である新人の鈴木は余韻どころか、余裕が全く無くなり、再び静寂さを取り戻すまでに時間がかかります。
ああ、おそろしい・・。

最後に一句
「松島や ああ松島や 松島や」
これは「松嶋図誌」(観光ガイドブックのようなもの)の為に詠んだ、いわばキャッチフレーズのような句です。
季語を含んでおらず、無季語自由律俳句に分類されるそうです。
これはよく芭蕉の句と間違われるのですが、実は狂歌師の田原坊が詠んだ句なんです。
芭蕉では無くてすみません・・。
ちなみに、実際には「松嶋や さてまつしまや 松嶋や」だったそうで、それが誤って伝えられたそうです。
意味としては、(素晴らしいこの松島の絶景に対し)松島という所は、さてなんと表現したらいいのだろうか、ほんとに松島は・・・(素晴らしい)といった感じみたいです。

「ミレニーや ああミレニーや ミレニーや」
まあ、こう来ると思いましたよね・・(^^;)
これには私のパートナー、「ミレニー」に対するいろいろな感情が含まれています。
心の叫びみたいなものですかね。
解説としては、「ミレニー」や(素晴らしきパートナーの「ミレニー」、いつもありがとう、最近すごく仲良くなれた気がするよ!)、ああ「ミレニー」や(あれ?でもやっぱり私にはまだまだ気まぐれ、ああ、ここで離れていってしまうのね・・)、「ミレニー」や(でも負けないよ、これからも頑張るからどうかよろしくね!)といった感じです。
ショー中もよくこんなことを思っています。
これからも頑張りますのでどうか応援よろしくお願いいたします!

お後が宜しいようでm(_ _)m(全く宜しくないですね・・)
では失礼いたします。

バンドウイルカ「ミレニー」とバンドウイルカ「ミレニー」と

イルカショースタジアム

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